養生訓

2014年05月05日

今日の一問(医師国試108-H-11、医史学)



おはようございます。
594編集部のマッ君(まっくん)です。

GWも残りわずか。

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今日の私の無知

子供の頃から、どうも植物というものに興味がなく、今日に至っております。

GWの中日。

家でダラダラと無為に過ごすのもよろしくない。

そこで、庭の草むしりを敢行。

(というか、実はお袋から草むしり指令が発令されただけなんですが)

伸びてる、伸びてる。

何も手をかけずに、ここ数週間でここまで急成長を遂げるとは。

アッパレ、雑草たち




そして、気づくのです。

私の頭の中には「雑草」というジャンルしかなく、それぞれの植物の名前を知らないことに。

それぞれ名前を持っているのに、それを知らずに取り除くのが申し訳なくなり、一段落した後にネット検索。

皆さんが当たり前のように知っている植物の名前すら私は知りませんでした。

こいつです。

ドクダミ

ドクダミ(だそうです)。

「えっ、ドクダミ知らないの?」と家族に言われ、ギョギョギョの私。

「へぇ、知りませんでしたよ」

というわけで、さらに調べてみると、

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日陰が好き。(→確かに日陰にいっぱい生えてた)

独特の臭いがある。(→私は嫌いな臭いではない)

ドクダミ茶という健康茶として利用される。(ほほぅ)
 http://homepage3.nifty.com/kenkoucha/dokudami-kenkoucha.html

薬効がある。

すごいじゃないか、ドクダミ

そして、江戸時代の本草学者・儒学者である貝原益軒の著した「大和本草」に「十薬(十種ノ薬ノ能アリトテ十薬ト号スト云)」として紹介されているそうじゃ。


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いやぁ、毎度毎度の長い前置きでスミマセン。

この貝原益軒先生。

実は、医師国家試験の医史学の常連さん。

医師594」で検索すると、2件ヒット。


ここ数年、医史学の問題は出ていなかったと記憶してますが、久々の登場。


第108回 H問題 No.11

医学の歴史的発見と発見者名の組合せで正しいのはどれか。
 

a 通仙散 ----- 貝原益軒

b 体外受精 ----- Edward Jenner

c ワクチン ----- Barry Marshall

d ペニシリン ----- Alexander Fleming

e Helicobacter pylori ----- Robert Edwards


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正解は、dの「ペニシリン ----- Alexander Fleming」でした。

プチ解説です。
 
a(×) 通仙散 ----- 貝原益軒
通仙散と言ったら華岡清州(江戸時代に通仙散による全身麻酔で乳癌手術を実施)。

b(×) 体外受精 ----- Edward Jenner
体外受精のパイオニアは選択肢eに出ているRobert Edwards。
Jennerは種痘。 

c(×) ワクチン ----- Barry Marshall
ワクチンはJenner。Barry Marshallはeのピロリ菌を発見。

d() ペニシリン ----- Alexander Fleming
仕草ピンポン

 
e(×) Helicobacter pylori ----- Robert Edwards
ピロリ菌はRobin WarrenとBarry Marshallによって発見。
R. Edwardsは上述の体外受精のパイオニア。



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この際、「貝原益軒」特集。

第96回 E問題 No.50

貝原益軒の著書はどれか。

a 医心方

b 蘭学事始

c 医戒

d 養生訓

e 解体新書


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正解は、dの「養生訓」でした。

プチ解説です。
 
a(×) 医心方は、針灸などの東洋医学の祖といわれる丹波康頼(912〜995)により著された現存する日本最古の医書。
 
b(×) 蘭学事始は杉田玄白が『解体新書』の翻訳や蘭学創始をめぐっての想い出を綴ったもの。
 
c(×) Wilhelm Hufenlandの著書『Enchiridion Medicum』を緒方洪庵が愛読し、約20年かかって『扶氏経験遺訓』を完訳出版した。この『遺訓』に記述されている医者に対する戒めを洪庵が12か条に要約し、門人たちへの教えとしたのが『扶氏医戒之略』である。
 
d() 貝原益軒による。健康・長寿を保つための心構え、具体的な食餌法など養生の道が述べられている。
 
e(×) 解体新書は蘭書『ターヘル・アナトミア』を前野良沢、杉田玄白、中川淳庵、桂川甫周らが邦訳したもの。



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とどめにもう一問。


第102回 C問題 No.15

『養生訓』を著したのは誰か。
 

a 伊藤仁齋

b 上田秋成

c 貝原益軒

d 杉田玄白

e 本居宣長


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正解は、上述のとおり、cの「養生訓」でした。


では、また明日。

さいなら〜。 


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